ビジネスの世界は、勝者がすべてを持っていく「ウィナー・テイクス・オール」の時代です。もともとは選挙用語だったこの言葉ですが、いまやインターネットビジネスを中心に、あらゆる業界にその現象が広がっています。
検索エンジンならGoogle、ECならAmazon、動画ならYouTube。どれも高いシェアを誇り、競合他社を大きく引き離しています。これらの勝者たちは一度得たシェアと顧客からさらにデータを蓄積し、サービスを強化し、ますます差を広げていく。こうして「勝者総取り」の構図が加速していきます。
そして恐ろしいのは、この構図がプラットフォーム企業だけでなく、利用者同士にも当てはまること。YouTuber、インフルエンサー、ECサイト…一握りのトップ層が膨大な利益を上げ勝ち続ける一方で、多くの人は奪われ続け、市場から駆逐されることになります。これが現実です。
では、私たちはどう戦い、生き残ればいいのでしょうか?
まず、「なぜ彼らが勝ち続けているのか?」を冷静に分析することが重要です。GAFAは偶然勝ったわけではありません。時代を読み、戦略的に意思決定を行い、市場内の強者であることを続けてきたからです。
そして、自社がその勝者と真っ向から戦って勝てる立場なのかを見極める。もし難しいなら、“勝てる戦場”を探すこと。特定の地域やニッチ市場、新たなサービスなど、自社の強みが活かせる場所があるはずです。
資本主義のルールは残酷ですがシンプルです。「自社の強みを最大化し、勝てる場所で、徹底的に届ける」。につきます。