医薬品ビジネスのための「戦略思考」が身につくblog

S.I Lab (戦略向上研究会)では、戦略によって製薬会社で働くMRの仕事を、より楽しくすることを目的にしています。

「プラットフォーム戦略が広がる理由」

DXの推進によって、プラットフォーム型ビジネスモデルが新しい標準として急速に広がっています。プラットフォーム戦略とは、複数の企業や組織とアライアンスを結び、顧客に価値を提供するための共通の土台(プラットフォーム)を構築する経営戦略です。GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)は、いずれもプラットフォーム戦略により成長を続けてきた企業です。

企業にとってのメリット
プラットフォーム型ビジネスモデルを採用する企業は、自社の製品やサービスを拡張し、新しい市場に進出しやすくなります。また、参加者間の相互作用から生まれるネットワーク効果により、顧客基盤を拡大し、収益を増加させるチャンスを得ることができます。
① クロスセル・アップセルの促進 
② 失注リスクの軽減 
③ 競合参入の抑止
④ スケールメリット
⑤ データ収集と分析の強化
⑥ イノベーションと成長の加速
⑦ 顧客基盤の拡大
⑧ 柔軟性と適応性

顧客にとってのメリット
顧客は豊富な選択肢から、自身のニーズに合わせた多様な製品やサービスを購入することがこれまでになく容易になります。
① 選択肢の多様性
② 便利性の向上
③ パーソナライズ
④ 価格の透明性
⑤ 効率の向上
⑥ データの一元管理

マイクロソフトのプラットフォーム戦略を代表するのは、開発したOS「Windows」です。他のベンダーに先駆け、Windowsを開発者に向けてオープン・プラットフォームとして公開し、広く利用可能にしたことで、業界内での採用を促進し、その成功を確固たるものにしました。

アップルが提供するiTunesは、音楽コンテンツのデジタル・プラットフォームとして位置付けられています。従来のCDやレコードといった物理的な媒体から、デジタル配信と販売へと移行し、著作権者とユーザーを結びつける新しい市場を開拓することで、音楽アクセスの方法を革新しました。

楽天市場は、Amazonに匹敵する多様なジャンルのショップが集まるプラットフォームを構築し、広大なユーザーベースを確保しています。自社製品の販売に重点を置くのではなく、様々な業種の企業が参加することで商品の多様性を実現し、消費者に魅力的なショッピング体験を提供しています。このプラットフォーム型ビジネスモデルは、デジタルマーケットプレイスにおける新たなビジネスチャンスと成長の道を開いています。

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