市場参入の際の戦略決定には市場のライフサイクルを把握する必要があります。
市場のライフサイクルの把握にはシェア類型を目安とすることが出来ます。
シェア類型から市場は参入者全てがゴールすることが出来るレース型市場なのか、それとも勝者と敗者が存在するゲーム型市場なのかが分かります。
市場状況が把握出来れば4つの市場参入戦略から選択すべき戦略が見えてきます。
市場参入の際の戦略決定には市場のライフサイクルを把握する必要があります。
市場のライフサイクルの把握にはシェア類型を目安とすることが出来ます。
シェア類型から市場は参入者全てがゴールすることが出来るレース型市場なのか、それとも勝者と敗者が存在するゲーム型市場なのかが分かります。
市場状況が把握出来れば4つの市場参入戦略から選択すべき戦略が見えてきます。
医薬品開発はブロックバスター型からアンメットメディカルニーズ型へ移行しており、ロンチ戦略は今後益々重要になってきます。
市場参入期の戦略プランニングを考える上で重要なポイントはなんでしょうか?
当然のことですが、参入する自社製品の製品ライフサイクルは導入期のアーリーフェーズです。
今後、市場を拡大し売上を伸ばす必要があります。
では参入する市場のライフサイクルはどうでしょうか?
自社製品と同様に導入期から成長期でしょうか?
そうであれば市場を拡大し売上を伸ばすことは難しいことではありません。
このフェーズでは市場に参入する全ての製品に成長するチャンスがあります。
しかし市場ライフサイクルが成長期を終え、成熟期から衰退期のフェーズでは状況は異なります。
縮小する市場では限られたパイを奪い合う、ゼロサムゲームだからです。
またこのフェーズでは顧客の満足度が高く、興味関心が薄れています。
そのため、「割り込み型」や「新規需要開発型」での参入は難しくなります。
しかし新規作用機序の薬剤であったり、競合他社が投入するリソース量を減らしている状況であれば、「代替需要型」 や「販売革新型」が機能する可能性は大いに期待できます。
市場ライフサイクルと製品ライフサイクルを意識してマーケティングプランニングを行いましょう。
組織変更に伴う人事異動の際に発生する担当交代による引継ぎは製薬企業の定例行事です。
ある製薬企業では引継ぎが100%終了したか営業推進部門がトレースし早期完了を促しているそうです。
では「引継ぎが完了した」とはどのような状態を意味するのでしょうか?
また「引継ぎ」とは何を引き継ぐのでしょうか?
顧客との人間関係でしょうか?
もちろんそれもあります。
しかし営業であるMRにとって重要なのは現在の売上を維持し、競合他社からのリスクを回避し、さらに売上を伸ばすことです。
前任者が仲が良かった顧客との面会に連れまわされ、売上への顧客の寄与度が不明なまま引継ぎを終了させては時間の無駄です。
そのような引継ぎでは市場状況を把握し攻略開始まで半年ぐらいあっという間に経ってしまいます。
半年もあれば競合他社にとって攻略するには十分な時間です。
実績を維持する顧客と競合に対処すべき顧客を重点的に繰り返し面談し引継ぎを行います。
競合に対処すべき顧客には前任者から説明会などアクションプランを入れておいて貰うべきです。
人間関係の引継ぎだけでは売上を失います。
上手く機能していないことが多いKPIですが、目標達成のためのプロセスを明確化し業務効率化のためには必要な指標です。
おざなりにならないよう機能するまで検討することが大切です。
PPMの四象限分類にもシェア値が使われています。
シェア値には市場に対する自社の売上高から算出する「絶対的市場シェア」と、市場No,1の競合他社の市場シェアで自社のシェアを割る「相対的市場シェア」があります。
PPMでは「相対的市場シェア」を用います。
内部環境は常に外部環境の影響を受けるからです。
市場は目まぐるしく変化しています。
柔軟で俊敏な対応が出来るようにしなければなりませんね。
経営分析の手法として、スタンダードなもののひとつがPPMです。
経営の資源配分を検討する際に用いられる手法として有名です。
PPMは1970年にアメリカのボストン・コンサルティング・グループ社が提唱した経営分析の手法です。
PPM分析はどのようなビジネスにも活用できるわけではありません。
適応条件のひとつは製品ライフサイクルがあること、そして規模の経済が存在していること、すなわちコストリーダーシップ戦略が可能な場面です。
これはPPMが提唱された1970年代を考えれば納得できます。
この時代は戦後の高度成長期にあり、大量生産/大量消費のビジネスモデルです。
PPMに限らず多くのビジネスフレームワークは高度成長期/バブル期に提唱されたものなので実務応用の際は現代のビジネスモデルに適応するか注意が必要です。
では経営資源の配分に目安はあるでしょうか?
「田岡信夫:ランチェスター販売戦略」に 事業展開と資本分配の数値が記載されていたのでご紹介しておきます。
モデル式を用いることでKGIまでのプロセスが可視化されます。
それそれのフェーズや目的に合わせて、活動を定量化しKPIを設定することが出来ます。
情報技術協会さまにて下記、セミナーを開催致します。
皆様のご参加をお待ちしております。
イベント名 | 売上データ分析に基づいた医薬品営業戦略の立案 |
---|---|
開催期間 | 2022年04月08日(金) 10:30~16:30 |
会場名 | Zoomを利用したLive配信 |
会場の住所 | 東京都※会場での講義は行いません |
お申し込み期限日 | 2022年04月07日(木)15時 |
お申し込み | お申し込みはこちらから |
【セミナーの目的】
マーケティングプランニングおよび営業力強化のための考え方です。
【セミナーの概要】
市場/顧客、競合他社、自社のいわゆる3Cを定量化し、市場規模に競争地位と競争優位性を掛け合わせ、分類された結果に応じて優先度やリソース量、戦略を決定する手法です。
従来のパレート型のアプローチと異なり、外部要因を考慮することで相対的なプランニングが可能です。
主に受発注データ(DDD)を用いることで独自に再構築したアルゴリズムにより分析を行います。
【受発注データを用いるメリット】
定量的かつ定期的なトラッキング、分析、評価が可能です。
数学的な考え方を用いることで、担当者だけでなくデータを見る全員が共通の認識を持つことが出来ます。
担当期間など属人的な要因の影響を受け難いメリットがあります。
【親和性の高い領域】
成熟期から衰退期を迎え、リソースを避けない状況下での最大効率化を図ります。
同一市場に競合が多く存在し、製品特性の差別化が難しいケースでの競争優位性を得ることができます。
売上高は依然高く維持する必要がある反面、主力製品ではなくなりリソースを避けないとともに、少子高齢による市場の偏在と顧客ニーズの多様化に対応する必要がある領域との親和性があります。
【現在の環境】
顧客との面会機会が減少しリモート化が進む中で、従来のMRによるオフラインのような処方インパクトが得られにくくなっています。
また活動記録を基にした営業支援システムは活動の絶対量が不足する中では機能させることが難しくなっています。
ミクスオンラインの調査によると、長引く在宅勤務に伴うコミュニケーション不足や、蓄積する心的ストレスなどにより不安を抱えるMRが増えているそうです。
半数を超えるMRがこれまでのオフライン活動と異なり、「競合メーカーのMRの動きが見えずに不安を感じた」と回答しています。
では不安の原因とはなんでしょうか?
不安は「一過性で原因が明確なタイプ」と「ある程度持続的で原因が曖昧なタイプ」の二種類に分かれます。
競合状況が見えないという不安は後者だと思われます。
競合の動きが把握できなくとも自社製品の売上に悪影響が無ければ問題はないはずです。
また競合の活動を警戒すべき顧客が明確になれば情報収集の労力は軽減され、また方法も見つかりやすいはずです。
競合の活動が自社の活動を上回っており、その結果として顧客の処方に影響が出ることが問題となります。
逆に言えば顧客の処方に影響がない、すなわち売上実績に変化がなければ問題はないということになります。
営業であるMRが重視すべき指標は売上実績です。
売上実績を見れば競合状況や警戒すべき顧客が見えてきます。
Facebookグループ、製薬研様にてMRの方を対象としたアンケートを実施させていただきました。
質問は「本社が設定した顧客との面談回数(KPI)を実行すれば売上(KGI)を向上させることが出来ると思いますか?」です。
結果ですが、75%の方がそうは思わない、18%の方が可能性は高まるが上手くいかないと回答。
そう思うと回答された方は7%でした。
KPIとKGIの間には因果関係は無い、あるいは相関関係はあるが因果関係は無いと感じている方が殆どだと考察しました。
中間的指標として、KGIとの間に因果関係があるのはKRIであり、KRIを設定しないということは、言い換えれば目標と目的の設定はあるがゴールの設定が無い状態と言えるでしょう。