平成28年の総務省による社会生活基本調査結果では、社会人の1日あたりの平均勉強時間はわずか6分だそうです。

これはアンケートの回答者約20万人のうち、「主に仕事をしている」人の平均勉強時間であり、主婦の方や学生の方は集計対象外です。

6分というのは非常に短い結果ですが、その理由は95%以上の人が「勉強時間は0」と回答しているからです。

そのため平均勉強時間が極端に短く算出されたということです。

では残りの5%の人の勉強時間はどのくらいでしょうか?

勉強している人だけのデータでは、1日の勉強時間の平均は160分です。

このように該当する行動をしている人のみのデータを集計した平均の事を「行動者平均」と言います。

一方で、転職エージェントが実施したオンラインアンケートでは70%の社会人が勉強に取り組んだことがあると回答しています。

総務省の調査では95%が勉強時間0だったので2者の調査結果が異なっています。

なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

総務省の調査では現時点で勉強している人の割合を調査しています。

転職エージェントの調査では、過去も含めて勉強した経験を調査しており、また対象者も転職=キャリアアップに積極的だと考えられます。

このように調査結果を分析する場合には対象者の背景も考慮して判断する必要があります。

いずれにせよ、ワークライフバランス、副業OK、裁量労働制、終身雇用崩壊など社会環境は急速に変化しています。

大人の勉強の大切さが身に沁みます。