医療法人の新規事業検討のため、フランチャイズチェーンの説明会に参加してきました。

介護保険外サービスを提供をする新しいチャネルをみつけるためです。

FC会社のスタッフは皆、赤いジャンパーを着て、大きな声で挨拶する体育会系で少し驚きました。

業務内容は「キツい」「汚い」「危険」のいわゆる3Kに該当するものです。

説明によると「いつまでも現状にしがみついていては道は開けない、新しいチャレンジをしよう」ということで、ちょくちょくマーケティング用語を挟んできます。

その中でアンゾフの成長マトリクスがあり、「新規市場×新規製品」の領域にこそブルーオーシャンがある、いつやるの?今でしょ!」と言わんばかりの熱弁です。

しかし実際は今の事業が傾いている状態で、「新規市場×新規製品」の象限に参入するなんて死にに行くようなものです。

市場が縮小する現状では、まず既存の市場や顧客を確実に守る。

その上で経営資源に余力を持ったうえで、自社の強みが活かせる市場、あるいはサービスや製品のいずれかに片足は残して参入しなければ勝てる可能性はゼロです。

なぜなら自社にとっては新規領域であっても既に先住者がいる確率が非常に高い。

武器も持たずに立ち入ってはあっという間に駆逐されてしまうでしょう。

実際、説明会参加者の殆どは既に事業を持っていて、拡大のための新しいチャネルを探している企業ばかりです。

脱サラして退職金を基に、ガッツだけで参入する方は1人もいません。

戦略とは「必ず勝つ、絶対に負けない」が基本原則です。