私が顧問を務める医療機関では介護保険外サービスの新規事業参入を進めています。

いわゆる多角化戦略です。

介護保険外サービスは医療機関にとっては近くて遠い領域です。

それ相応のリスクの高い試みです。

ではなぜ多角化を進めるのでしょうか?

多角化戦略のメリットは、①収益の拡大が期待できる、②企業環境の変化によるリスクを分散できる、③シナジー効果が期待できる、④範囲の経済性が得られる、⑤プロダクトライフサイクルに対応できる、⑥経営資源の有効活用ができる、などです。

一方で①コストがかかる、②経営が非効率になりやすい、③損失拡大の可能性、④ブランドイメージの不明瞭化、などのデメリットも存在します。

少子高齢化による市場減少の昨今のビジネス環境においては既存市場に対して既存製品による市場浸透戦略が最も手堅い戦略です。

多角化戦略、それも新領域への参入はリスクの高い挑戦です。

それでも尚且つ多角化戦略を進める理由は、持続的な成長のためには競合が参入するよりいち早く市場に参入し、出来るだけ占拠する必要があるからです。

とはいえやる気とガッツだけで勝てるほど甘くありません。

十分過ぎる程の市場調査と勝てると確信できる戦略が必須です。