医薬品ビジネスにおいて、医薬品販売データベースは自社だけでなく、市場、顧客、競合の売上情報を提供する3Cデータとして重要です。このデータベースを用いることで、適切な戦略を立案することが可能になります。

しかし、医薬品販売データベースにはいくつかの限界も存在します。特に、データ取得は200床以上の施設では施設単位で、200床未満ではBrick単位で行われるため、顧客粒度がやや高いという問題があります。

さらに、提供されるのは販売・納入データであり、実際の処方データではありません。これは、後発医薬品の直販データの欠損や、一般名処方に基づく調剤薬局の薬剤戦略を考慮する際に解像度の低下を招く原因となります。

このような状況では、診療レセプトデータの利用が非常に有用です。このデータは実際の処方に基づいており、顧客粒度が非常に細かく、高い解像度で分析が可能です。

特に、オンコロジー領域ではインディケーションが異なることで比較が困難であり、また主戦場は病院であるために有用です。

しかしながら、このような透明性の高いデータは自社だけでなく競合他社も入手可能であり、市場の潜在性を顕在化させることで多くの新規参入者を招き、より厳しい競争環境を生み出し消耗戦を引き起こす可能性があります。

このため、ランチェスター法則やゲーム理論を用いた適切な戦略の立案が必要です。活用法について、ご興味をお持ちの方は、是非お問い合わせください。