緑内障の原因は眼圧の上昇だと言われています。一方で正常眼圧であっても緑内障を発症することは珍しくありません。「多因子で単一原因ではない」と多くの医師が直感していても解決が進みにくい最大の理由の一つは、従来の解析が“関連(相関)”を中心に組み立てられており、“介入したらどうなるか(因果)”にそのまま変換できないところにあります。
ただし「相関しか見られないから」だけではなく、医療データ(RWD)の構造そのものが因果推定を難しくしているのが本質です。 緑内障という病気は、いわば「堤防の決壊」のようなものです。 「眼圧」という「水の勢い」が強いと決壊のリスクは高まりますが、たとえ水流が穏やか(正常眼圧)であっても、土手自体がもろかったり(脆弱性)、地盤沈下が起きていたり(血流不足など)すれば、堤防は崩れてしまいます。 私たちは、単に水の勢いだけを見るのではなく、土手の強さや地質までを総合的に分析することで、初めて一人ひとりに合った「守り方」を見つけることができるのです。
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