医薬品ビジネスのための「戦略思考」が身につくblog

S.I Lab (戦略向上研究会)では、戦略によって製薬会社で働くMRの仕事を、より楽しくすることを目的にしています。

株式投資より不動産投資が好きな理由―そして私が独立を選んだ理由

私は昔から、株式投資より不動産投資の方に安心感を覚えます。理由はシンプルで、不動産には「自己効力感」があるからです。利回りは事前に試算できますし、空室リスクがあっても広告を出したり賃料を調整したりと、自分の手で改善策を講じることができます。もちろん万能ではありませんが、「自分の行動が結果に影響する」という実感が持てる点が大きいのです。

一方、株式投資はどうでしょう。銘柄選定は自分でできても、業績や株価の変動は自分ではコントロールできません。どれほど分析しても、経営者の判断や市場環境に大きく左右されます。できるのは、買うか売るか、持ち続けるか、見守ることだけ。自分でどうにかできる領域が極めて限られていると感じてしまいます。

この感覚は、働き方にも通じます。会社員として働く場合、自分で会社を選ぶことはできますが、入社してしまえば、その会社の経営方針や将来性に身を委ねるしかありません。まるで、株主が企業の業績に一喜一憂するのと似ています。

それに対して、自ら事業を起こす、もしくは経営に関わる立場に立てば、自分の判断と行動が直接的に結果を左右します。もちろんリスクも責任も大きくなりますが、不動産投資と同じように「自分で舵を握っている感覚」があります。私はその感覚を求めて、独立という道を選びました。

最近では、企業の倒産件数が増加傾向にあります。これまで「大企業に入れば安泰」と言われていた時代とは違い、会社に属していても将来が保証されるとは限らなくなってきました。むしろ、どの環境に身を置くかよりも、「自分で変化をコントロールできるかどうか」が問われる時代になってきていると感じます。

投資にも働き方にも、正解はありません。ただ、もし今の働き方に不安を感じているなら、いちど立ち止まって「自分はどこまでを自分の力でコントロールしたいのか?」を問い直してみるのもいいかもしれません。

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