売手と買手で成立するビジネスにおいて、収益を上げるうえで最も重要なことは顧客の獲得です。

火事に見舞われた呉服屋が真っ先に守るのは商品である呉服でもお金でもなく、顧客台帳(顧客リスト)だったそうです。

分散市場に存在する不特定多数から受注確率の高い顧客を抽出して顧客リストを作成する消費材マーケティングとは異なり、製薬会社は顧客である医師のリストを予め所有した状態から営業活動が始まります。

このリストの中には自社製品の認知や処方意欲の低い顧客から高い顧客、また自社製品のシェアが高い顧客と競合製品のシェアが高い顧客が渾然一体となっています。

すなわち受注確率が検証されていない顧客リストです。

言うまでもなく市場規模の大小だけでは受注確率は計れません。

様々な市場環境が区別なく混在する顧客を、効率良く売上を向上することが出来るように分類するための判断基準理論が必要です。

市場縮小により厳しくなる競争市場では、市場/顧客、競合、自社の3C分析による顧客分類と、分類結果に基づく戦略プラン、そして実行のトラッキングが必要になります。

この一連のプロセスを本社から営業現場まで標準化するフラクタル型組織を構築できれば、全ての階層で組織全体と同じ意思決定のプロセスを共有し、現在の変化のスピードが速い競争市場であっても柔軟で俊敏な判断力と行動力を発揮することが出来ます。

マトリクス分析法とIQVIA社のDDDデータの組合せで実現可能です。