数値目標を設定して追跡することは一般的なビジネスプラクティスです。特にKPI(重要業績評価指標)は、進捗を確認し、目標達成のための基準として多くの企業が取り入れています。しかし、KPIは進捗を測るための指標に過ぎず、真のビジネスの成果を実現するために必要なのが、KSF(重要成功要因)です。

単に活動目標の回数を設定し、それを追いかけるだけでは営業成果を高めることは出来ません。製品やサービスが顧客にどのように受け入れられ、価値を与えているかを観察し、そのプロセスに沿って行動変容を促すことにあります。KSFに焦点を当てることで、企業は、顧客のニーズに真に応え、競争優位を築くことが可能になります。

顧客が製品やサービスに接触し、興味を持ち、最終的には購買という行動に至るまでの各ステップでの成功を可能にする要因を把握し、それに基づいたアクションプランを策定することが、KSFがもたらす価値となります。

数値目標(KPI)はそのプロセスを測るための一つの手段に過ぎません。真の目標は、市場のニーズに応え、顧客からの信頼を獲得し、長期的な関係を築くことにあります。

数値目標、すなわちKPIを与えても人は動きません、必要なのはKSFです。KPIはKSFの達成度を定量的に評価するための指標に過ぎません。KPIそのものの追求は手段の目的化を招きます。

戦略はストーリーです。戦略は単に数値目標を追求することではなく、ビジネスの成功に至るストーリー、つまりKSFを理解し、それに基づいて行動することが重要です