メーカーだけではなく医薬品ビジネスでは卸の収益も悪化しています。
1978年には615社も有った医薬品卸は、合従連衡により2019年には70社にまで減少しました。
皆さんご存知のように広域主要卸はメガ4と呼ばれるまで統合が進んでいます。
シェア類型を視ると実際にはメガ4から3強時代に入っています。
現状では42%を超える安定強者は存在していませんが、やがて2強、そして1強に推移していくものと予測されます。
今後は各社の経営戦略がとても重要になって来ます。
縮小市場ではシェアを高めることが重要な戦略となります。
メガ4であれば経営資源に物を言わせて面で占拠していく戦略があります。
現在では処方元には面会していないMSも増えてきました。
良し悪しはありますが、価格でグループチェーンなどの調剤薬局を獲っていくことも戦略と言えます。
競合を排除し、全体市場で勝ち残ればコストリーダーシップ戦略で価格をコントロール出来るようになるからです。
あるいはバイタルネットのように全体市場でのシェアは低くとも東北、新潟などのエリアでの強者を狙う戦略もあります。
市場細分化によるNo1戦略です。
またバイタルネットは処方元に強いとの評価があるため、MRの顧客面会が減少した今の状況下では大きな差別化となります。
MRによる情報提供からデジタルによる情報提供への切替を進めてきましたが期待したような処方インパクトが得られていません。
やはりターゲットに集約したリソース投下が売上向上には不可欠です。
各社の戦略に注目ですね。