国からの手厚い保護を背景に「護衛船団方式」の協調路線。
30年以上におよぶ天下太平。
しかし一転、景気の後退とコロナショックにより市場規模が縮小。
過剰設備、余剰人員、高コスト、円高による業績の悪化。
「大企業病」の表れといってよい管理部門の膨張。
世界的な業界再編による経営統合。
経営計画では経費やコストを大幅に削減させることが主要な内容。
経済不況の度に繰り返す徹底した意識改革 人員削減による組織のスリム化、コスト削減による対処。
しかし資産の圧縮、人員削減等による自力更生ではもはや限界。
これはどこの業界の現状だと思いますか?
新日鉄住友やJFEなどの鉄鋼業界の話です。
中国をはじめとしたアジアの鉄鋼メーカーの成長が脅威となっています。
なんとなく製薬業界の現状としての既視感がないでしょうか?
外資系製薬企業の中には日本のマーケットは魅力がなく、今後アジアでは中国に経営資源を優先すると表明しているところもあります。
コスト削減は一過性のカンフル剤のようなものです。
競争市場での競争優位性を獲得し、売上・利益を増やさなければ最終的には縮小の一途となってしまします。
競争市場には必ず競合が存在します。
競争市場で勝つための理論とプロセスが必要です。