MRによる顧客との面会機会の減少を背景に、各社デジタルによる情報提供を推進しています。

しかし、当初期待した処方インパクトが得られず、最近ではMRとデジタルによるハイブリッド型の情報提供に移行しつつあります。

なぜこのような現象が起きるのでしょうか?

それは「営業」と「販売」それぞれの役割の違いを考えれば見えてきます。

「営業」は新しい顧客を獲得する
「販売」はすでに獲得している顧客のサポートをする

「MR活動の中心は医薬情報の提供や、集めた副作用情報のフィードバックが主であり、医薬品の販売促進活動ではない」と定義されています。

しかし、実際にはMRは製薬業界における医療従事者を相手とした営業職です。

それでは営業とはなんでしょうか?

営業とは物を購入する意思がない、サービスを利用するつもりのない顧客をターゲットに自社製品を販売します。

つまり、MRとは、自社製品を処方する意思がない顧客をターゲットとし行動変容をおこさせる存在です。

デジタルによる情報提供は営業というよりも販売です。

販売はある程度の製品やサービスを購入する意思のある顧客をサポートする存在です。

当然、売上に対する寄与率は販売より営業が大きくなります。