チームみらいの当選率が異常にに高いということで不正疑惑が持ち上がっています。既にYoutubeなどで取り上げられていますが、その分析の多くは状況証拠によるものです。そこで統計的なアプローチで、選挙データを詳細に分析してみようと思います。「当選率」という指標は、候補者数(サンプルサイズ)が極端に異なる場合、誤解を生みやすい性質があります。チームみらいは、小選挙区での勝利をほぼ放棄し、全国の比例ブロックで一定の得票を集めて議席を確保する戦略を採用しました。分析によりその戦略が見えてきました。

8日投開票の衆院選で、中道改革連合が議席を大きく減らしたことを受け、野田共同代表は「大敗は万死に値する大きな責任」と答えました。 同じ中道改革連合に属しながら、公明党は議席を33%増やし、立憲民主党は85%減らすという極端な明暗が生じました。なぜこのような現象が起きたのでしょうか?

中道・中道改革連合における公明党と立憲民主党の明暗が分かれた理由について、DSA(分布型構造分析)とDAG(有向非巡回グラフによる因果推論)を用て分析をしてみました。

2026年衆議院総選挙の結果は、単なる議席増減ではなく、議会内の勢力分布そのものを“別物”に作り替える構造変化でした。選挙前は二大政党的な競争が成立していたのに対し、選挙後は第1党に議席が強く集中する“一党優位型の寡占構造”へと移行しています。

この変化は印象論ではなく、定量指標が明確に裏付けます。議席分布の不均等性を示す指標は軒並み悪化し、特にHHI(寡占度)は大幅に上昇。第1党シェアも急増し、トップ政党への集中が加速しました。結果として、自民党は316議席という戦後最多の単独最多議席を獲得する一方、対抗軸となるはずの勢力は大幅に縮小し、競争構造が崩れたことが数字で示されます。

さらに、べき乗則分析では、第1党が理論値を大きく上回り、第2党以下が下回る“構造的歪み”が確認されました。これは、今回の選挙が「勝者総取り」的な帰結を持ち、議会内競争を寡占化へ押しやったことを意味します。

──因果を語る時代に必要な“構造を見る力”──

近年、「科学的に見えるが、どこか違和感のある主張」を目にする機会が増えています。専門用語、数値、AI解析、シミュレーションといった言葉が並び、一見すると論理的です。しかし読み進めるほどに、因果関係が曖昧で、検証の道筋が見えない。にもかかわらず、多くの人がそれを「納得」してしまいます。なぜでしょうか。

理由の一つは、人が本能的に「原因と結果が一本の線で結ばれた物語」を求めるからです。現実は本来、多数の要因が絡み合う分布構造を持っています。しかし不確実性の高い時代ほど、人は複雑さに耐えられず、「誰かが隠した」「これが真の原因だ」という単純な因果に救いを求めます。そこに“科学っぽい言葉”が添えられると、安心感と正当性が一気に補強されます。

問題は、それが科学の形を借りた物語であっても、因果の検証を経ていない点です。前提条件は何か、他の説明は排除されたのか、反証された場合はどうなるのか。こうした問いが置き去りにされたまま、結論だけが強く語られると、人は「理解した気になる」一方で、現実を正しく捉える力を失っていきます。

ここで重要になるのが、因果を“主張”ではなく“構造”として扱う視点です。DSA(分布構造分析)は、平均や単一の事例に飛びつく前に、データ全体がどのような歪みや層構造を持っているのかを可視化します。そしてDAG(有向非巡回グラフ)は、「何が原因で、何が結果か」を仮説として明示し、検証可能な形に落とし込みます。

DSA+DAGが目指すのは、分かりやすい物語を作ることではありません。分からなさを残したままでも、誠実に因果を扱うことです。科学っぽい陰謀論が広がる時代だからこそ、因果を語る側には、構造を示し、反証の余地を残す態度が求められています。それこそが、意思決定の質を高め、社会に本当の意味での納得をもたらす唯一の道だと考えています。