マーケティングシェア理論では、競合他社に圧倒的なシェアの差をつけた企業を強者と位置付けています。しかし、市場内で最もシェアが低い企業が最弱者であるとは限りません。

市場細分化により、特定の市場で強者の競争地位を確立するニッチ戦略あるいは集中化戦略を行うことで、低シェアであっても特定の市場では強者になり得ます。この考え方はSTP分析に代表される、自社の強みが発揮される主戦場、相手、立ち位置の考え方として広く取り入れられています。

例えば、添付の図のように、製品④は製品①~③の争いに加わっておらず、安定したシェア値を維持していることから、特定のニーズに対応し、そのニーズに対しては必ず使用されるニッチ戦略を取っていると想像されます。製品④は全体市場においてはシェアが低いですが、特定の市場セグメントにおいては強者であることがわかります。

ニッチ戦略では全体市場を狙うことは難しいですが、特定の市場セグメントでドミナント的にシェアを拡大することが可能です。これは後発参入や経営資源に劣る企業にとって有効な戦略です。逆に、弱者が全体市場を狙うことは玉砕戦略に他なりません。製品④が狙うべきは製品①~③の争いから脱落した製品③に対する差別化戦略となるでしょう。

製品④のように、ニッチ戦略を採用することで、特定の市場セグメントにおいて確固たる地位を築くことが可能です。これにより、全体市場では低シェアであっても、特定市場においては強者としての地位を確立することができます。この戦略的アプローチは、特に資源が限られている企業にとって重要な考え方です。