ペイシェントフローが進むにつれ対象市場はドロップダウンしていきます。

中には本来、治療対象であるにもかかわらずドロップしてします患者がいます。

バリューチェーン分析でプロセスを細分化し、対策を取ることで市場の縮小を最小限にすることが出来ます。

業界分析や外部環境分析で使われることのある5Force分析です。

使いやすいフレームワークですが、医薬品ビジネスに応用するにはフィットしない部分も多少なりとあります。

分析に用いる要因について一覧にしてみましたがいかがでしょうか。

医薬品ビジネスは究極のレッドオーシャンです。

一般消費財マーケティングとは異なる戦い方が求められます。

消費財マーケティングとはブルーオーシャン戦略です。

競争市場には必ず競合が存在します、勝つための理論とプロセスが必要です。

購買プロセスを分析するビジネスフレームワークにAIDMAがあります。

引用されることも多いためにご存知の方も多いかと思います。

興味深いのは顧客が自社製品を認知し購入に至る全てのフェーズで有効なコミュニケーションチャネルは「クチコミ」だけということです。

広告やパブリシティは認知には有効ですが購買行動を起こさせるには「人的販売」が必要になります。

これはDXによる情報提供が当初期待したほどの処方インパクトが得られていない現状にも納得がいきます。

「クチコミ」チャネルはInstagramやfacebookなどのSNSの登場による要因が大きいと思います。

PEST分析においても技術の象限は十分に分析する必要がありそうです。

またコトラーのマーケティングも3.0以降は顧客の精神的な成熟が進んでおり、単に製品中心の情報提供では時代遅れです。

社会的要因も急速に変化しています。

購買プロセスのフレームワークもAIDMAは時代遅れとも言われています。

購入で終わっていたプロセスが「共有」や「満足」といった精神的な価値がゴールとなってきています。

変化の先読みがこれからの生き残り競争には重要なポイントになりそうです。

セグメント、ターゲット、ポジションそれぞれの要因の定義が曖昧で、そもそも何が違うのか、STP分析の作業中に迷子になることはありませんか?

私はよく迷子になります。

STP分析はその後の実行プランに大きく影響を及ぼす重要な分析パートなのでしっかり腹落ちするまで理解しておく必要があります。

出来るだけ多く実際に手を動かしプロセスを経験することで身につけて下さい。

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【Live配信セミナー 10/19,20】医薬品エリア戦略における目標達成のための売上データ活用術 – 株式会社技術情報協会 (atengineer.com)

シェア値を用いてビジネスプランを策定している製薬企業は少なくないと思いますが、競合とのシェア値の差を用いている企業は多くないのではないでしょうか。

シェア値からは「競争地位」を知ることは出来ても、競争市場における「競争優位性」を把握することが出来ません。

また、競争優位性を定量化し視覚化するためにシェア理論を用いているのが、S.I Labのメッソッドの特長です。

現在のように医薬品市場が縮小している場合には、限られたパイを奪い合うゼロ・サムゲーム、すなわちどちらかが売上を伸ばせば、もう一方の売上が減少することを意味します。

競合に対していかにして競争優位性を獲得するかが生き残りの命題となります。

STP分析により、攻略すべきセグメンテーションおよびターゲティングを行います。

では、そのセグメント、そのターゲットだけで本当に目標売上を達成することが出来るか検証が必要です。

達成が可能であれば後は完全攻略を目指して全力で実行するだけです。

逆に完全攻略しても目標売上に満たなければそもそもプランを見直す必要があります。

定量データは非常に重要な意思決定の因子となります。

企業が持続的に成長することは非常に難しことです。

時期を誤ることなく経営資源の投入・撤退を行い、事業を成長させなければなりません。

売上のピークに比べ、利益のピークは少し早い時期に訪れると言われています。

まだまだ売上が増加しているためタイミングを間違い易いのもこのためです。

いつまでも主力製品に経営資源を投下していると時期主力製品が育たずパイプラインが途切れてしまします。

アンゾフの成長マトリクスやPPM分析などを用いて検証することは重要です。

アストラゼネカのフォシーガ®錠が慢性心不全治療薬として国内で初めて承認されました。

SGLT2阻害薬はもともと糖尿病治療薬として開発されましたが、SGLT2阻害剤2型糖尿病合併の有無に関わらず使用することが出来ます。

SGLT2阻害薬の心血管イベントや腎イベントを抑制することを示すエビデンスが相次いで発表され血糖降下作用にとどまらない多面的な臓器保護作用が注目されています。

STP分析から見ると、従来の糖尿病セグメンに加えて慢性心不全セグメンが追加されたことになります。

当然、新たにターゲティング、ポジショニングを考える必要があります。

医薬品ビジネスの特長は製品が使用されるまでに、処方をする医師と実際に使用するエンドユーザーである患者の2つの顧客が存在することです。

つまりB2BとB2Cの2つの側面を併せ持ったビジネスということです。

そのためにポジショニングを考える場合には医師と患者の2つの視点で考える必要があります。

医薬品は適応症や医師の処方箋など様々な法規制が存在するためにセグメンテーションとターゲティングは限定的になりがちです。

ポジショニングを考える上でも治療指針やガイドライン、学会や薬価制度など自由度は非常に低くなります。

市場・顧客と競合などの外部要因、自社および製品の内部要因を分析し、徹底的に考えて考え抜いて優位性を見つけ出すことが成功要因導き出す方法となります。