アストラゼネカのフォシーガ®錠が慢性心不全治療薬として国内で初めて承認されました。

SGLT2阻害薬はもともと糖尿病治療薬として開発されましたが、SGLT2阻害剤2型糖尿病合併の有無に関わらず使用することが出来ます。

SGLT2阻害薬の心血管イベントや腎イベントを抑制することを示すエビデンスが相次いで発表され血糖降下作用にとどまらない多面的な臓器保護作用が注目されています。

STP分析から見ると、従来の糖尿病セグメンに加えて慢性心不全セグメンが追加されたことになります。

当然、新たにターゲティング、ポジショニングを考える必要があります。

医薬品ビジネスの特長は製品が使用されるまでに、処方をする医師と実際に使用するエンドユーザーである患者の2つの顧客が存在することです。

つまりB2BとB2Cの2つの側面を併せ持ったビジネスということです。

そのためにポジショニングを考える場合には医師と患者の2つの視点で考える必要があります。

医薬品は適応症や医師の処方箋など様々な法規制が存在するためにセグメンテーションとターゲティングは限定的になりがちです。

ポジショニングを考える上でも治療指針やガイドライン、学会や薬価制度など自由度は非常に低くなります。

市場・顧客と競合などの外部要因、自社および製品の内部要因を分析し、徹底的に考えて考え抜いて優位性を見つけ出すことが成功要因導き出す方法となります。