自社製品のシェア値が74%を超えたら、次なる戦略プランはどのようなものでしょうか。
未攻略の26%を攻略すべきでしょうか。
シェア理論においては市場シェア100%は目指しません。
クープマンモデルにおけるシェアの最大値は74%です。
なぜ100%ではないのか?詳細は改めての機会としますが、競合の存在や顧客の心理的などが要因です。
それでは74%を超えた後の戦略プランはどのようなものでしょうか?
それは市場拡大戦略です。
市場拡大戦略とは、新たなニーズを開拓し、既存製品による新市場へ参入する戦略です。
コロナワクチン接種をマーケティングプランに例えてみましょう。
全人口に占めるコロナワクチンの日本国内の2回目接種人数の割合は、76.9%です。
接種者数の推移では1回目接種は10月、2回目接種は11月以降頭打ちが見られます。
イノベーター理論におけるラガード(遅滞者)は16%存在します。
これらの対象者に接種することは困難であることが予想されます(体質、副反応の経験など)。
既存製品を最も効率よく増加させるには2回目まで接種を行った人に3回目の接種をさせることです。
そのためには新たなニーズを生み出す必要があります。
第6波やインフル・コロナの同時流行、最近では変異株オミクローンの出現などにより3回目接種のニーズが高まっています。
既に2回接種を終えている人にとっては受け入れやすい戦略プランです。
今後は新たなニーズを継続的に創出することが出来れば、4回、5回と季節接種のポジショニングを取得することも可能でしょう。
ワクチンは真に社会貢献に進められているものであり、営利を目的とするマーケティングではありませんが、参考となる部分が非常に多いCaseですね。