商圏を確認していきましょう。

市場規模は投資に見合うだけの大きさがあるか?

継続的な成長が見込めるか?を確認します。

未来予測の中で最も実現の可能性が高いのが人口動態です。

比較的簡単に入手できるデータでもあります。

自社製品のターゲット層の規模および動向予測を行います。

地域医療構想における機能分担では、その機能を拡張する施設、縮小する施設、転換する必要がある施設が生じます。

2019年に厚労省から全国の公立病院や日赤などの公的病院のうち、診療実績が乏しいなどと判断した424病院に統廃合を含めた再編の検討を求め、病院名を公表したのは記憶に新しいところです。

実際に私が担当していた施設でも入院機能を閉鎖し外来機能のみに転換した施設がありました。

つまり外来で使用する薬剤は増える可能性があり、逆に入院患者に使用する薬剤は処方が期待できなくなるということです。

これらの情報は卸MSや競合に頼らず、自ら積極的に取得していきましょう。

地域医療構想が進むとなぜ、エリアマーケティングが重要になるのしょうか?

それはエンドユーザーである患者の所在が流動的になり、単一施設では捕捉しきれなくなるからです。

捕捉するためには医療圏全体でマーケティングを考える必要があります。

まずは担当エリアの自治体のホームページなどから地域医療構想がどのように進んでいるのか?機能分化はどのように進む予定なのかを把握しましょう。

また「地域医療構想調整会議の議事録」等を見つけることが出来るケースもあります。

自治体で定めた機能分化は患者の将来予測に基づいて計画されています。

つまり機能分化の流れを見れば、市場の規模や成長性、医療ニーズなどを知ることが出来るということです。

エリアマーケティングのためにはエリアに応じたマーケティングプランニングを行う必要があります。マーケティングプランニングでは幾つかのビジネスフレームを用いた標準的なプロセスがあります。

標準的プロセスでは、まず外部環境の情報を集め、市場と顧客、そして競合状況を把握します。その上で内部環境と照らし合わせることで相対的な自社の立ち位置を明確にしていきます。

マーケティングプランニングの主な目的は競合不在の市場を見付け出すためであり、あるいは差別化を図るためです。

すなわち知りたいことは、参入市場の規模と成長性、顧客ニーズ、競合に対する自社の優越性です。つまり3C分析のための情報を整理し完成させることと言えます。

3C分析に必要な情報が揃ったらSWOT分析で情報を分類します。クロスSWOTで強みと弱み、機会と脅威の掛け合わせから四象限を作成したら選択と集中によってSTPを完成させます。STPが完成したら後は実行計画に落とし込むことになります。

実行計画では追跡、分析、評価をするためにKPI、KRI、KGIを設定しPDCAサイクルを回して行きます。

このように標準化されたマーケティングプランニングプロセスをより詳しく順番に解説していこうと思います。

少子高齢化による市場の偏在や顧客ニーズの多様化、地域医療計画による機能分担など、市場環境の変化のスピードとその多様性に対して、本社一元管理のマーケティングプランでの対応は難しくなりました。

地域医療構想を背景に、2025年度を見据えて加速する変化の流れへの対応を急ぐことは生き残りをかけた課題とも言えます。

製薬企業によっては、全営業所に「エリアマーケティングプランナー」などを配置する動きもみられます。

私が独自にMRを対象に行ったアンケートの結果では92%が「エリアマーケティングは必要」と回答しています。

しかし社内でエリアマーケティングのために標準化されたマーケティングプランニングのプロセスが明確化されていないケースも少なくありません。

エリアマーケティングの担当者を置いても現地での手探りによる試行錯誤の状態です。

そこでエリアマーケティングの手順について解説するブログを書くことにしました。

何回かにわけて書いていこうと思いますので是非、お付き合いください。

皆さんはDDDを最大限まで活用出来ていますか?

DDD(受発注データ)を手に入れることが出来る製薬企業は他業界から見れば羨ましくてたまらないと思います。

逆に言えば競合他社も手に入れることが出来るので同じデータを見ています。

上手く活用しなければリスクとも言えます。

データが1か月遅れだからとか、同一テリトリーに複数のMRがいて分割出来ないとか、データから外れている卸や大口顧客がいるや、ブリック単位までしか分からないなど、不満を言うかもしれませんがハッキリいって贅沢です。

平均25~35%のMRが非効率的な活動を行っているとの報告があります。

まずはDDDからターゲットを絞り込み、そしてSFEによってそのターゲティングの情報を堀り下げることでかなり精度の高い戦略プランを立てることが出来るはずです。

DDDによる絞り込みをしないままでSFEを用いてもターゲットを絞り込めないため非効率な活動が発生します。

データを制する者が競争市場を制するですよ。

マーケティングの基本戦略策定フレームワークのPPM分析のことは皆さんご存知だと思います。

PPM分析とは、「市場成長率」と「市場占有率(マーケットシェア)」の2軸からなる座標を基に、経営資源の投資配分を判断するための方法です。

花形(Star)、金のなる木(Cash Cow)、問題児(Problem Child)、負け犬(Dog)の四象限の図は有名です。

PPMにおいても市場シェアの理論が使われています。

PPMの横軸は「相対市場シェア」をとります。

つまり市場内において1位かそうでないかを分類しているわけです。

シェアが1位と2位以下では、市場内における競争優位性が全く異なります。

競争市場には必ず競合が存在します。

勝つための理論とプロセスが必要です。

自社の戦略プランは常に外部環境によって決まります。

まず全体市場を分析して、特定市場を分析し、戦略プランを策定します。

戦略プランで重要なポイントは「必ず勝つ、絶対に負けない」ことです。

「必ず勝つ、絶対に負けない」と確信が持てるまで市場細分化を繰り返します。

早いものでコロナ禍のMR活動も3年目に突入しました。

オンラインとオフラインによる情報提供のあり方を模索しつつ、依然として過渡期にはありますが少しずつ環境変化は起きているようです。

ミクスオンライン記事に、顧客の消費行動モデルであるAMTULの法則のフェーズごとの顧客が求める情報提供チャネルの投稿がありました。

デジタルチャネルとMRを介する情報提供における各フェーズごとの割合です。

対面が制限される環境であるため直接的な比較は性急ですが、2つのチャネルの特性を生かしたハイブリット型の情報提供が求められているようです。

プライマリー領域全盛期に活動の中心だった、伝統的な営業マーケティングの代表SOV(シェア・オブ・ボイス)からの脱却を標榜して久しい医薬品業界ですが現状はどうでしょうか。

売上向上のためのディテーリング数や説明会回数をKPIとし、MRの評価基準とされていました。

生活習慣病治療薬の王道のマーケティングとして、多くのMRによる医師への高頻度のコールやディテールのために製薬企業の営業マーケティングコストの大半が費やされました。

SOVが活用されてきた理由は、ディテーリング数と売上の間には相関があるとみられたからです。

根拠として有名なところでは皆さんもご存知の「ザイアンス(ザイオンス)効果」または「単純接触効果」と呼ばれる研究結果です。

しかしディテーリング数と売上に「相関関係」があることと「因果関係」は全く別物です。

現状の面会回数やメールの送信数など回数を追うKPIはSOVとそのお品書きが変わっただけのように見えます。

そしてSOVを含むKPIの課題は、評価項目としてトラッキングされることで、会っていない医師にディテーリングしたとMRが入力する「不適切な日報入力」の可能性があるところです。

虚偽の報告の可能性がある指標はもはや指標としての役割を果たしていません。

正確な数値が把握できなければ進捗の確認や効果の評価が出来なくなります。

また手段が目的化してしまうことで、顧客の治療方針や処方傾向など自社製品のポジションを把握すること、すなわちKRIとなる顧客の行動変容をトラッキング出来なくなります。

SOVは市場が拡大する高度成長期のマーケティング、つまり大量生産/大量消費の時代には非常に有効ですが、現在のように市場が縮小する成熟期から衰退期のフェーズにはあまり適していません。

とはいえSOVはさまざまなマーケティングチャネル上で競合と比較することができる重要な指標です。

手段と目的を間違えないようにしましょう。