名将・野村克也氏の言葉に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」というものがあります。勝った試合には、たまたま噛み合った要素が混ざることがある。一方で負けた試合には、必ず理由がある。穴がある。準備不足、選択ミス、相手の強みへの無策・・・原因は“構造”として残ります。
医療やビジネスで語られる「成功率/有効率80%」も、これに似ています。80%は心強い数字ですが、成功の側には偶然が混ざります。たまたま適合した、たまたま副作用が軽かった、たまたまタイミングが良かった。つまり「成功例」は、案外“説明が難しい”。
一方で、失敗/改善しなかった20%はどうか。ここには「不思議」は少ない。うまくいかなかった/薬が効かなかったなら、それ相応の理由がある。別の因子が邪魔をしている、治療経路が合っていない、前提となる状態が違う・・・原因は必ずどこかに潜んでいます。ただ、平均と相関の世界では、その20%は「例外」で片付けられ、検討の中心から外されてきました。
DSA+DAGが狙うのは、まさにここです。
勝ち(80%)を賛美するのではなく、負け(20%)に残る“構造の手がかり”を回収する。負けの原因を分解し、「何が揃えば勝ち側に移れるか」を条件として示す。言い換えれば、見落とされてきた20%を、次の勝ち筋に変えるための武器です。
「勝ちは説明困難、負けは原因がある」野村氏の格言は、統計の世界にもそのまま通じます。だからこそ、20%を見捨てない解析は、単なる優しさではなく、次に勝つための合理性なのです。
