皆さんは受発注データを活用していますか?

受発注データの代表はIQVIA社が提供するDDDです。

殆どの製薬企業が購入していると思います。

DDDを見れば顧客ごとの自社および競合の売上状況が分かります。

つまりお互いの状況が丸裸だということです。

これって良い面もあれば恐い面もありますよね。

普通の業界ならばアンケート調査やローラー調査をしなければ得られない、またアンケート結果など定性情報しか得られないのが通常です。

さらに顧客、競合、自社の3Cです。

活用するだけではなく使い倒さないと勿体ないですよ。

皆さんは活動計画を立てていますか?

私がMRだった頃は半年に一回、活動計画を書かされていました。

正直すごく苦手でしたね。

活動のデフォルトになっている説明会や講演会を実施させてもらえる顧客はいいんですが、そうではない顧客にはこれといって書くこともなく、定期訪問などといったこれもまた意味もないような事でマスを埋めてお茶を濁していました。

そもそも説明会や講演会をさせて貰える顧客でも、それが何かを達成するための手段だと明確な目的を持っているかといえばそうでもありません。

活動計画書のマスを埋めるのと同様に日々の勤務時間を埋めていただけかもしれません。

お品書きを売上を達成するための明確な手段にするために12のマトリクスを活用しましょう。

ランチェスターの法則では「武器の性能が同じであれば、兵力数に勝る方が勝つ」とされています。

戦略策定においては「必ず勝つ、絶対に負けない」ことが重要なポイントです。

様々な法規制や薬価制度、学会の治療指針やガイドラインなどの制約が多い医薬品ビジネスでは、製品やサービスによる差別化が非常に難しく、全てが相対的価値として比較されます。

消費財マーケティングであれば、競合が不在、つまり対抗する兵力数がゼロの状況で戦うことを目指すことも出来ます。

しかし医薬品ビジネスにおいては、適応症に限定した使用と医師による処方箋の必要性、薬価制度やガイドラインなどによる、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの選択に制限があります。

すなわち極めて限局的な市場における同一化した競合と市場を奪い合う、究極のレッドオーシャンマーケティングです。

市場が拡大する成長期であれば、勝者になれなくとも敗者になることもありませんでした。

いわゆる、好況期・成長期における順位を競うレース型の経済です。

しかし昨今のビジネス環境は、不況期・成熟期における勝ち負けを競うゲーム型経済の時代です。

特殊性を理解した戦略プランニング手法の必要があります。

まずは市場状況の概要を把握するためにクラス別のシェア類型を確認してみましょう。

既に治療方針や処方傾向が固まっている市場のようです。

これらを覆すにはよほどのインパクトを持ったブロックバスター製品でも無ければ不可能でしょう。

市場参入期の戦略プランニング④でご紹介したアンメットメディカルニーズの潜在市場を開拓するか、競合が投入する経営資源を減らす中で、製品ではなくサービスなどソフト面での戦略プランを検討します。

競合対策として、強者に対する差別化は難しい状況です。

必ず勝てる相手を見つけ、市場を削り取りながらシェアを拡大するしかありません。

クラス別の後に製品毎の分析を行い攻撃目標と競争目標を決定します。

自社製品の戦略プランは必ず、市場/顧客と競合による外部環境の影響を絶え間なく受けています。

外部環境の影響を考慮して戦略を決定しなければなりません。

選択が可能な戦略プランも自ずと決まります。

No,1を目指す主戦場はどこでしょうか?

疾患の治療薬全体市場でしょうか?

それとも同じ作用機序を持つクラスにおけるNo,1でしょうか?

いずれにしてもNo,1を目指す市場の現在のシェア類型を確認してみましょう。

まだ治療方針や処方傾向が定まっていないのか、既に市場での薬剤選択が確立しているのか。

それぞれの状況によっては取るべき戦略プランは大きく異なってきます。

新規参入する自社製品は弱者どころか認知すらされていない可能性があります。

戦略とは「必ず勝つ、絶対に負けない」ことが絶対条件です。

市場参入の際の戦略決定には市場のライフサイクルを把握する必要があります。

市場のライフサイクルの把握にはシェア類型を目安とすることが出来ます。

シェア類型から市場は参入者全てがゴールすることが出来るレース型市場なのか、それとも勝者と敗者が存在するゲーム型市場なのかが分かります。

市場状況が把握出来れば4つの市場参入戦略から選択すべき戦略が見えてきます。

医薬品開発はブロックバスター型からアンメットメディカルニーズ型へ移行しており、ロンチ戦略は今後益々重要になってきます。

市場参入期の戦略プランニングを考える上で重要なポイントはなんでしょうか?

当然のことですが、参入する自社製品の製品ライフサイクルは導入期のアーリーフェーズです。

今後、市場を拡大し売上を伸ばす必要があります。

では参入する市場のライフサイクルはどうでしょうか?

自社製品と同様に導入期から成長期でしょうか?

そうであれば市場を拡大し売上を伸ばすことは難しいことではありません。

このフェーズでは市場に参入する全ての製品に成長するチャンスがあります。

しかし市場ライフサイクルが成長期を終え、成熟期から衰退期のフェーズでは状況は異なります。

縮小する市場では限られたパイを奪い合う、ゼロサムゲームだからです。

またこのフェーズでは顧客の満足度が高く、興味関心が薄れています。

そのため、「割り込み型」や「新規需要開発型」での参入は難しくなります。

しかし新規作用機序の薬剤であったり、競合他社が投入するリソース量を減らしている状況であれば、「代替需要型」 や「販売革新型」が機能する可能性は大いに期待できます。

市場ライフサイクルと製品ライフサイクルを意識してマーケティングプランニングを行いましょう。

 

組織変更に伴う人事異動の際に発生する担当交代による引継ぎは製薬企業の定例行事です。

ある製薬企業では引継ぎが100%終了したか営業推進部門がトレースし早期完了を促しているそうです。

では「引継ぎが完了した」とはどのような状態を意味するのでしょうか?

また「引継ぎ」とは何を引き継ぐのでしょうか?

顧客との人間関係でしょうか?

もちろんそれもあります。

しかし営業であるMRにとって重要なのは現在の売上を維持し、競合他社からのリスクを回避し、さらに売上を伸ばすことです。

前任者が仲が良かった顧客との面会に連れまわされ、売上への顧客の寄与度が不明なまま引継ぎを終了させては時間の無駄です。

そのような引継ぎでは市場状況を把握し攻略開始まで半年ぐらいあっという間に経ってしまいます。

半年もあれば競合他社にとって攻略するには十分な時間です。

実績を維持する顧客と競合に対処すべき顧客を重点的に繰り返し面談し引継ぎを行います。

競合に対処すべき顧客には前任者から説明会などアクションプランを入れておいて貰うべきです。

人間関係の引継ぎだけでは売上を失います。

上手く機能していないことが多いKPIですが、目標達成のためのプロセスを明確化し業務効率化のためには必要な指標です。

おざなりにならないよう機能するまで検討することが大切です。