以前、私が構築し特許を取得した、分析アルゴリズムに対して、クライアント様から「信用できない」というフィードバックを受けることがありました。信用できないというのか個人の感想なのか、そもそも特許の取得自体が内包する問題なのか気になったので調べてみました。

特許は発明の新規性や独創性を認めるものですが、その信頼性や実用性については、別の視点から考える必要があります。

特許を取得するためには、発明が以下の要件を満たす必要があります:
新規性:発明がこれまでに公開されていないこと。
進歩性:専門家にとって自明ではない独創的な要素があること。
有用性:発明が実用的な効果を持つこと。

これらの要件をクリアすることで、発明は特許として認められます。しかし、これが直ちにその発明が信頼性を持つことを意味するわけではありません。

極端なケースとして、全くのデタラメなロジックであっても、特許を取得することは可能です。新規性と進歩性の要件は、他に存在しない独自性や、既存技術から明らかに異なる要素があれば満たされます。例えば、デタラメなアルゴリズムであっても、これまでに見られないものであれば、新規性と進歩性は認められる可能性はあるようです。

しかし、有用性の要件はより厳しく、発明が実際に機能し、特定の目的を達成するために役立つことを証明する必要があります。そのため、デタラメなアルゴリズムでは、有用性を証明することが難しくなります。

つまり、特許取得は、発明が新規で独創的であることを示していますが、これだけでその信頼性が完全に担保されるわけではありません。しかし、特許審査の過程で有用性の要件を満たすために、発明の実用的な効果を証明する必要があります。この点で、一定水準の信頼性が担保されていると言えます。

例えば、私のアルゴリズムも特許を取得する際に、有用性を証明するために実証データや具体的な適用例を提出しました。このプロセスを通じて、アルゴリズムが特定の問題を解決するために実際に機能することを示しています。

特許取得は発明の新規性や独創性を認めるものであり、有用性の観点から一定の信頼性が担保されています。しかし、特許があるからといって、その発明が無条件に信頼できるわけではありません。その真の信頼性を評価するためには、さらに深い理解と検証が必要のようです。

弁理士など、専門家のご意見をお聞きしたいですね。

市場内の強者のみが、非差別化戦略を選択することが出来ます。非差別化戦略は同一化により、競合の差別化戦略を無効化することが出来る戦略です。

すなわち、競合の差別化戦略を無効化することで、対競合ではなく、顧客中心の戦略を行えるのです。

言い換えれば、市場内の強者以外の市場参入者は、顧客中心戦略だけでは不十分であり、常に競合の存在を中心とした戦略により、競合よりも多くの市場占有率を目指すことになります。

特に、以下の3つの条件に当てはまる業界では、その傾向はより顕著となります。

  1. 予めターゲット市場が顕在化している
  2. 市場規模が縮小傾向にある
  3. 同一化しやすい製品/サービスである

このような条件下では、経営資源に勝る企業が有利となり、市場ライフサイクルが進むに従い、次第に一強型市場を形成するようになります。

しかし、必ずしも全体市場で強者である必要はありません。STP分析により行った、市場細分化したターゲット市場で強者となれば良いのです。

DXS Stratify®は、「勝つためのランチェスター法則と、負けないためのゲーム理論」です。

取得済特許技術
市場分析システム、市場分析プログラムおよび市場分析方法(特許第7101426および特許第7214728)
試算システム、試算プログラムおよび試算方法(特許第7396760号)

「製薬企業の患者中心戦略は正しいか?」

自社がスコープすべきは、市場と顧客、そして競合の3Cのうちどれでしょうか?

それはターゲット市場が、潜在的なマーケットか、あるいは予め顕在化したマーケットかにより異なります。

ECなどによる消費財ビジネスでは、不特定多数の広範な潜在顧客を対象としているため、購入確率の高い顧客獲得による売上の積み重ねを目的する戦略となります。

一方で、医療用医薬品ビジネスでは、売上の増加が主な目標である消費財市場とは根本的に異なり、顕在市場におけるシェアの拡大が中心的な戦略となります。

すなわち、潜在的市場がターゲットの消費財ビジネスでは顧客が、予めターゲット市場が顕在化している医薬品ビジネスでは競合にスコープすることになります。

医薬品は国民の健康や公衆衛生を保持する役割と存在意義から、顧客(患者)を中心としたマーケティングが求められます。

しかし、競合の存在を軽視した、過度な患者中心の戦略は、競合が存在する競争市場では負けを意味するかもしれません。

ビジネス環境が進化する中で、顧客のニーズとウォンツの概念も変化しています。かつてはニーズが基本的な生存に必要なものとされていたのに対し、現代ではそれが心理的、社会的、感情的な要素に拡張されています。これにより、ニーズは単なる生存のための要素ではなく、より良い生活品質を求める要素として再定義されています。

この変化は、ビジネスが市場をどのように理解し、どのようにアプローチするかに大きな影響を与えています。具体的には、顧客の基本的なニーズを理解するだけではなく、それを具体化したウォンツを掘り下げることが重要です。ウォンツは顧客の個々の価値観やライフスタイルに根ざした製品やサービスの選択肢として現れます。

たとえば、「顧客が欲しいのはドリルではなく穴」という有名なマーケティングの格言が示すように、穴を開ける必要性(ニーズ)を超えて、その穴で何をしたいのか(ウォンツ)まで理解することが求められます。穴を開ける理由が、家族の写真を掛けることで家族との絆を深めたい、植物を飾ることでリラックスした空間を作り出したいなど、顧客の深層心理に迫る必要があります。さらに、リサイクル可能な素材で作られたドリルを選ぶことで、環境への配慮という価値観も反映されます。

このようなアプローチにより、ビジネスはより具体的かつパーソナライズされた製品やサービスを提供することができ、顧客の真のウォンツに応えることが可能になります。このプロセスを通じて、顧客の隠れたニーズを掘り下げることで潜在的な市場を顕在化させ、ターゲット市場をより明確に定義することができるのです。

ニーズとウォンツの再定義は、顧客との関係を深め、市場における競争力を高めるために不可欠です。顧客が真に求めている価値を提供することで、ブランドの差別化と顧客満足の向上が実現し、持続可能なビジネス成長へと繋がるのです。

「顕在市場を対象とする業界では先ずは市場占有率を決める」

予め対象市場が顕在化しており、市場占有率が重要な戦略となる業界には、医療用医薬品や医療機器、公共インフラ、教育業界、ウェディング業界、住宅建設業、自動車販売業、教育玩具業界、人材派遣業界などがあります。

これらの業界は人口統計、経済成長率、購買力、法規制や政府の政策などから、市場の規模が比較的明確で、需要が予測しやすいため、事業計画や戦略、マーケティングプランが立てやすいという特性があります。

例えば、医療用医薬品の使用は、定められた適応症を持つ患者に限定されており、これらの製品は医師の処方が必要です。そのため、市場は事前に顕在化しています。

反面、予め市場が潜在化しているために、複数の競合参入により、激しい競争が特徴的なビジネスモデルとなります。さらに、特有の規制と保護により同一化を余儀なくされることで、差別化が困難な、いわゆるレッドオーシャン市場です。

医薬品ビジネスは特定の患者層に限定されるため、消費財ビジネスのように広範な潜在顧客を対象とした、売上の積み重ねを目的する戦略とは根本的に異なります。消費財市場では売上の増加が主な目標であるのに対し、医薬品ビジネスでは顕在市場におけるシェアの拡大戦略が重要です。

市場シェアの獲得は、顧客のニーズや競合との関係によって直接的な影響を受けるため、戦略の選定はこれらの要素に基づいて相対的に行う必要があります。

そのため、市場占有戦略を立てる際には、市場規模だけでなく、自社の競争地位や競争優位性を理解することが不可欠です。

競争の激しい市場での戦略を設計では、市場規模と成長性から、製品のライフサイクルごとに、競争優位性による実現可能なターゲットシェア値を定め、ドミナント戦略で最終的な市場占有率を達成することになります。

すなわち、事業戦略ではターゲットシェア値を定め、事業計画ではターゲットシェア値を達成するための手段を定めます。

DXS Stratify®は実現可能なターゲットシェア値を競争地位および競争優位性から算出することが出来ます。

消費者の行動がより複雑で不確実になっている現在、KSF(Key Success Factors、重要成功要因)の設定は非常に重要です。これは、現代のビジネス環境では、単にKGI(重要業績目標)やKPI(重要業績評価指標)を設定し、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルを回すだけでは十分ではなく、売上へのインパクトを上げることが難しくなっているからです。

KSFは、組織やプロジェクトが成功を収めるために必須の要素を明示し、何が本当に重要かに焦点を合わせる手助けをします。例えば、顧客の認知から購入までの行動を変容させることを目的とする場合、効果的なマーケティングコミュニケーション、顧客エンゲージメントの向上、製品やサービスの適時な革新が重要な成功要因となります。

高度経済成長期には、確実に実行すれば売上につながることが多かったため、PDCAサイクルが広く用いられました。しかし、昨今の消費者行動は、認知から購入までの変容を促す必要があり、DMAIC(Define-Measure-Analyze-Improve-Control)などを用いて、実行のトラッキングだけでなく、データ分析を行い、柔軟に対応や変化する必要があります。

このような環境では、PDCAサイクルのみに依存するのではなく、DMAICのような手法を取り入れることで、成功要因を適切に管理し、必要に応じて柔軟に改善することが可能です。これにより、組織は市場の変化にダイナミックに対応し、競争優位を維持できるようになります。

KSFの設定は、戦略的な目標達成への正しい方向性と重点を設けるために非常に有効です。特に変化が激しい現代の市場環境では、その重要性がさらに高まっています。

ビジネスの現場では、限られたリソースを最大限に活用するために、最も市場性が高い顧客層をターゲットにすることが常識となっています。これは「パレートの法則」から導き出される戦略で、企業の売上の80%が上位20%の顧客によってもたらされることから、優先ターゲットの特定とフォーカスの手法として用いられています。

しかし、この法則にはもう一つの側面があるのをご存知でしょうか?実は、顧客も企業を選ぶ際にパレートの法則に似たような、ベキ分布のパターンで判断しています。

顧客は自らが取引する企業を選ぶとき、ブランド性と市場シェアを基準にベキ分布のようなパターンで選択しています。顧客は一般的に、信頼できるブランドや広く認知された企業に集まる傾向があり、これにより市場の一部の企業が圧倒的なシェアを占める現象が起こります。特に、インターネットの発達による口コミやレビュー、SNSの影響により、人気企業への選好がますます強まっています。

企業にとって、この二重のベキ分布の理解は極めて重要です。まず、企業側の顧客ターゲティング戦略は従来のまま維持しつつ、顧客が企業を選ぶ視点にも注目することが求められます。

この関係性を理解しなければ、一方的な片思いで終わり、なぜ振られたのか理由を知ることも出来ないでしょう。彼女はクラスのマドンナで、男子生徒はみな彼女を狙っています。ではあなたは、アイドル的存在として全校女子の憧れの的でしょうか?

すなわち、企業のターゲティングでは、市場規模を軸とした指標だけでは不十分であり、競争地位および競争優位性を加えた2軸により、ターゲティングとリソース配分を決定する必要があります。

DXS Stratify®は市場規模と競争地位および競争優位性の2軸により、顧客を12のマトリクスフレームに分類することで、パレートの法則とベキ分布を融合させた意思決定が可能になります。

ランチェスターの法則は、ベキ分布を直接的に使用するものではありませんが、主に勢力の相対的なサイズや力のバランスを考慮した戦略立案に焦点を当てています。しかし、ランチェスター法則の結果として見られる市場の勝者と敗者の分布は、ベキ分布に似たパターンを示すことがあります。これは、大きな力を持つ企業がさらに大きくなる「勝者総取り」の市場特性を反映しています。

ランチェスターの法則には二つの主要なモデルが存在します:

線形法則
これは、直接的な一対一の戦闘や競争を想定しており、参加者の数がそのまま戦闘力や市場での競争力に直結するとされます。
二乗法則
より大きな集団が小さな集団よりも指数的に強くなる法則で、集団の効果がそのサイズの二乗に比例します。これは、市場における大企業が中小企業よりも圧倒的な優位性を持つ状況や、ネットワーク効果が強い産業での競争に類似しています。
ベキ分布との関連性
ベキ分布は、市場におけるリソースの分配や企業の規模などが少数の「大きなプレイヤー」に集中している状態を記述するために用いられます。ランチェスターの二乗法則が示すように、市場では大企業が規模の利点を活かして競争で優位に立つことが多いです。これはベキ分布が示す、大企業(または勝者)と小企業(または敗者)の間の大きな差にも符合します。