少子高齢化社会によって、さまざまな差別化戦略や経営効率化の対策をひねり出さなければ、企業の生き残りが難しくなっています。

とはいえ、過去に例のない、誰も思いつかなかったようなアイデアを生み出したり、それらを全社戦略として導入を決定することは容易ではありません。

そのような状況下では模倣する者が多く出現します。

模倣とはいわゆる「ものまね」です。

模倣は、他社の動向からアイデアを拝借するので、発想力が不要で誰にでもできます。

模倣のメリットは、何と言っても「ローリスク」という点です。

前例があるので見通しがつき、成功事例をまねすれば、それなりの成果を上げやすいのです。

そのため導入障壁が低くなり、より一層促進されることになります。

一方でローリスクの弱点は「ローリターン」ということです。

既に市場内で先行している前例を超えることは至難の業です。

市場が拡大するレース型競争市場ではローリスク・ローリターンでの成功が可能ですが、市場が成熟期から衰退期へ移行し始めると途端に立脚点を失い、厳しい市場競争の中では存続が難しくなります。

とはいえハイリスク・ハイリターンを選択するためにはある一定以上の自信/確信がなければなりません。

不確実性の中で自信/確信を得られることは限りなくゼロに近く、過去の経験や感覚に頼った選択は無謀な試みです。

弊社が提唱するマトリクス分析は、特定の市場に集中化戦略を行い、経営資源を集中投下することで市場内強者となり、ドミナント的に着実にシェアを積み重ねることで確実に勝ちあがることが出来るため、成熟期から衰退期におけるローリスク・ハイターンな戦略と言えます。