PPMの四象限分類にもシェア値が使われています。

シェア値には市場に対する自社の売上高から算出する「絶対的市場シェア」と、市場No,1の競合他社の市場シェアで自社のシェアを割る「相対的市場シェア」があります。

PPMでは「相対的市場シェア」を用います。

内部環境は常に外部環境の影響を受けるからです。

市場は目まぐるしく変化しています。

柔軟で俊敏な対応が出来るようにしなければなりませんね。

経営分析の手法として、スタンダードなもののひとつがPPMです。

経営の資源配分を検討する際に用いられる手法として有名です。

PPMは1970年にアメリカのボストン・コンサルティング・グループ社が提唱した経営分析の手法です。

PPM分析はどのようなビジネスにも活用できるわけではありません。

適応条件のひとつは製品ライフサイクルがあること、そして規模の経済が存在していること、すなわちコストリーダーシップ戦略が可能な場面です。

これはPPMが提唱された1970年代を考えれば納得できます。

この時代は戦後の高度成長期にあり、大量生産/大量消費のビジネスモデルです。

PPMに限らず多くのビジネスフレームワークは高度成長期/バブル期に提唱されたものなので実務応用の際は現代のビジネスモデルに適応するか注意が必要です。

では経営資源の配分に目安はあるでしょうか?

「田岡信夫:ランチェスター販売戦略」に 事業展開と資本分配の数値が記載されていたのでご紹介しておきます。

ミクスオンラインの調査によると、長引く在宅勤務に伴うコミュニケーション不足や、蓄積する心的ストレスなどにより不安を抱えるMRが増えているそうです。

半数を超えるMRがこれまでのオフライン活動と異なり、「競合メーカーのMRの動きが見えずに不安を感じた」と回答しています。

では不安の原因とはなんでしょうか?

不安は「一過性で原因が明確なタイプ」と「ある程度持続的で原因が曖昧なタイプ」の二種類に分かれます。

競合状況が見えないという不安は後者だと思われます。

競合の動きが把握できなくとも自社製品の売上に悪影響が無ければ問題はないはずです。

また競合の活動を警戒すべき顧客が明確になれば情報収集の労力は軽減され、また方法も見つかりやすいはずです。

競合の活動が自社の活動を上回っており、その結果として顧客の処方に影響が出ることが問題となります。

逆に言えば顧客の処方に影響がない、すなわち売上実績に変化がなければ問題はないということになります。

営業であるMRが重視すべき指標は売上実績です。

売上実績を見れば競合状況や警戒すべき顧客が見えてきます。

Facebookグループ、製薬研様にてMRの方を対象としたアンケートを実施させていただきました。

質問は「本社が設定した顧客との面談回数(KPI)を実行すれば売上(KGI)を向上させることが出来ると思いますか?」です。

結果ですが、75%の方がそうは思わない、18%の方が可能性は高まるが上手くいかないと回答。

そう思うと回答された方は7%でした。

KPIとKGIの間には因果関係は無い、あるいは相関関係はあるが因果関係は無いと感じている方が殆どだと考察しました。

中間的指標として、KGIとの間に因果関係があるのはKRIであり、KRIを設定しないということは、言い換えれば目標と目的の設定はあるがゴールの設定が無い状態と言えるでしょう。

12のマトリクスでは顧客を「維持」、「強化」、「検討」、「撤退」の4つのタイプに分類し、優先順位および投入するリソース量を適正配分します。

「維持」は現在の売上の要であり、ここを維持することで大きな実践の崩れを防ぐことができます。

「強化」は競合との競争状態にあり、必ず競り勝たなければなりません。

それではそれぞれにどの程度のリソース量を投入する必要があるのでしょうか?

マーケティングの世界では「1対5の法則」と言われています。

既存顧客を維持するためのコストを1とした場合、新規顧客獲得コストは5倍必要と言われています。

限られた経営資源からリソースを捻出するためには「撤退」するべき顧客のリソースは「強化」に配分し、「検討」からいかに「強化」に再配分することが出来るかが成功のきーとなります。

戦力で圧倒的に勝るロシア軍に対するウクライナ軍は真正面から戦っても勝つ見込みは殆どありません。

とは言え絶対に勝てないかと言えば弱者には弱者の戦い方があります。

弱者の5大戦略は、局地戦、接近戦、一騎討ち、一点集中、陽動戦です。

弱者は戦力を分散しては強者には絶対に勝てません(局地戦)。

ゲリラ戦や火炎瓶、ヒットアンドアウェイ(接近戦、一騎打ち、陽動戦)など弱者特有の戦い方です。

メディアの報道を見てもウクライナの一般市民と民間兵の報道はあっても、ウクライナ軍32万人がどのような戦略・戦術を展開しているのか殆ど情報がありません。

戦力で勝つことは難しいかもしれませんが、長引かせることで交渉を優位に進めることが出来るかもしれません。

戦闘が続くウクライのロシアですが、ここで戦略の原則を見ることが出来ます。

2者間競争において、ウクライに比べ3倍以上の兵力を持つロシア軍は強者の立場です。

なぜなら、絶対に敵に勝つためには3倍の戦力を投入する必要があるからです。

強者の5大戦略は、総合主義、広域戦、遠隔戦、確率戦、誘導戦です。

3倍の兵力で(総合主義)、自国ではなく敵国内で戦い(遠隔戦)、都市部を集中的に攻める(確率戦)の戦い方はまさに強者の5大戦略です。

市場に存在する顧客と競合は自分ではコントロールすることが出来ません。

さらに外部環境要因である顧客と競合は自社に常に影響を与え、変化しています。

自社に出来ることは外部環境の変化に対応して柔軟で俊敏に対応することだけです。

『MR目線のKRI②』の事例のような、「あと一押しで」といった状況です。

もしその情報を知った競合が対応してくればさらに状況は変化していきます。

コントロール出来ないものに注力しても効率的とは言えません。

コントロール出来るものと出来ないものに分けて、コントロール出来るものに注力すべきです。

MRだったら、あと一押しで処方が取れるとしたらどうするでしょうか?

当然のことですが、活動を継続するでしょう。

ではもしKPIで顧客毎の訪問回数が決められており、既に設定回数を達成しているとしたらどうでしょう?

KPIは訪問回数、カバー率、集中化率で評価されます。

つまり多くても少なくても評価されにくい構造があります。

多くの製薬企業では行動評価としてのKPIと結果評価としての売上実績・進捗率(KGI)の2つが設定されています。

行動と結果に因果関係があれば問題ありませんが、実際には相関関係はあっても因果関係があるとは言えません。

となるとKPIとKGIのどちらかを優位しなくてはならない場面に遭遇する可能性があるということです。

営業であれば売上にこだわりたい人が多いのではと思います。

その場面は実際の活動とは異なる報告をするかもしれません。

そうなってしまってはせっかくの定量化されたデータに何の意味も無くなってしまいます。

KGIと因果関係が成立する中間的な数値化された評価軸が必要です。