M・ロジャーズが提唱した、「イノベーター理論」についてはご存知の方も多いでしょう。

提唱されたのは1962年であり、日本の元号では昭和35年から昭和44年に当たる、いわゆる『高度成長期』(=高度経済成長期)に該当する時代です。

では、現在のように市場が縮小する、成熟期から衰退期においても通用する理論でしょうか?

ミクスのオンライン記事に「新薬処方タイミングの志向性」についての調査結果がありました。

スライドにグラフを示していますが、概ね同じ傾向にあることが読み取れるかと思います。

またこの分布図には見覚えがあるのではないでしょうか。

そうです、正規分布図です。

世の中の分布の多くは正規分布に従います。

正規分布であれば1標準偏差の範囲内に 68% の値が入ると言われています。

そのため、左片側の16%と右片側の16%の範囲に位置する値を外れ値として扱います。

では、市場参入期に、この外れ値であるアーリーアダプターによる処方/採用をベストプラクティスとして、その後のマーケティング戦略をプランニングしたらどうでしょうか?

早々にキャズム(深い溝)にはまり、越えることが出来ずにロンチに失敗することになります。

医薬品の場合は処方制限期間などで市場を拡大することが出来ない時期があります。

そこで目先の数字欲しさのマーケティングプランを立てることなく、じっくりと売れる仕組み作りを構築することが必要です。