市場ライフサイクルでは、新規性や画期性などの高付加価値により、競合不在の新規市場への参入や競合への圧倒的優位性を持っていた製品であっても、後発企業や同等以上の製品の参入によりコモディティ化します。

コモディティ化とは、市場参入時には高付加価値を持っていた製品の市場価値が低下し、一般化することです。

コモディティ化が起こると競合との差別化が困難となり、自社製品の特徴が薄れ、顧客にとっての選択基準が曖昧になります。

そしてコモディティ化した製品は一定量の需要は見込めますがやがて成熟期から衰退期を迎え需要の拡大が期待できなくなります。

医薬品ビジネスでは様々な法規制などで製品自体の特性による差別化が難しいために「付加価値」による差別化と潜在ニーズの掘り起こしで市場拡大を図る戦略プランが考えられます。

現在、多くの製薬企業は競合他社との差別化を図るために、どのように付加価値を付けるかを懸命に試行錯誤しているわけです。

さらに日本の製薬企業は、研究開発から製造、物流、マーケティング、営業と一気通貫したバリューチェーン機能を有しているため、カスタマー・ジャーニー、ペイシェント・ジャーニーの多くのフェーズでタッチポイントを持つことが出来る強みがあります。