2021年3月期の決算報告では、医薬品卸各社の営業利益が大幅に減少しました。

営業利益率はメディパルHDを除き3社が1%を割っています。

業績悪化の主な背景は、薬価改定や新型コロナウイルス感染拡大に伴う受診抑制による医薬品市場の縮小によるもので、20年度の国内医療用医薬品市場は前年度から2.7%減となりました。

また医療機関や薬局の経営不振による値下げ要求が強まり、卸間の価格競争が激化したことも不振に追い打ちをかける要因です。

相次ぐ医薬品の出荷調整は、卸の収益改善にとって重要な流通改善の取り組みを停滞させました。

さらにコロナ禍での配送業務優先により、流通ガイドラインの順守がうまくいっていないようです。

このように業績が悪化した卸各社は流通コストを踏まえた利益確保に動いています。

2011年からの各卸の売上推移を見てみるとほぼ横ばいの状態です。

では、利益と売上、優先すべきはどちらでしょうか?