2012年1月に登場したイグザレルト錠ですが、特許切れに伴うAG参入の話題が聞こえて来るようになりました。

今回はDOACを題材に市場規模と成長性、製品の優越性を検証してみましょう。

DOAC市場は29億円と日本市場だけではあまり大きいとは言えないようです(NDBデータ)。

成長性では市場に参入する4製剤いずれも売上を伸ばしており成長性はあると言えます。

しかし一方でシェア推移を見てみると必ずしも市場の成長性に追随出来ていない製品もあるようです。

最もシェア値の低いリクシアナですが、競合の影響を受けておらず、シェア値16%の影響目標値、存在がマーケット動向に影響を与え注目される位置です。

特定の患者を確実に獲得するニッチ戦略が上手く機能しているのかもしれません。

シェア値を落としているプラザキサは3強型から2強型へのシェア類型の推移の中で競争に負けてしまった可能性があります。

統計ではイグザレルトとの相関がみられました。

検証のためのデータベースはNDBオープンデータを用いています。

NDBオープンデータは厚生労働省がレセプトや特定健診などの情報を収集・格納している「レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB=ナショナルデータベース)」のデータの一部を、誰でも自由に利用できるよう単純な集計表として公開したものです。

薬剤に関するデータは、「内用」「外用」「注射」のそれぞれについて、「外来院外」「外来院内」「入院」ごとに、薬効別に処方数上位30品目を集計。「性別年齢別」「都道府県別」の集計表が公開されています。

必ずしも市場全体の売上を反映していないため比率や傾向などの参考情報とした方が良いでしょう。