第9回NDBオープンデータを用いて、外来院内・院外、そして入院における47都道府県別の不眠症治療薬の使用状況(患者数)を分析しました。データは令和4年度のレセプト情報および令和3年度の特定健診情報を対象としており、やや古いことや全数データではない点から、あくまで傾向を参考とする位置づけです。

その結果、非ベンゾ系製剤が圧倒的なシェアを誇り、続いてベンゾ系が位置していることがわかりました。一方で、オレキシン受容体拮抗薬やメラトニン製剤は、全都道府県で5%未満と、まだまだ限定的な状況にあります。こうした現状を踏まえると、新たなオレキシン拮抗薬の参入においては、非ベンゾ系ユーザーからの切り替えは非常に困難なため、その他の薬効からの切り替えや独自のポジショニングを視野に入れることが重要になりそうです。

過去の経験では、脱ベンゾを進めた結果、患者が脱落してしまい、逆に処方が減少してしまったことがありました

さらに、作用時間や患者背景によって異なる施設ごとのニーズにも目を向ける必要があります。今回は外来/入院での分析は行っていませんが、分析により傾向を把握することが可能になり戦略的な意思決定を支援します。ニーズに応じて、製品ごと、施設ごとに具体的な置き換え戦略を描くことで、ドミナント的に市場占有率を高めることがより現実的になります。

このような多面的な戦略立案を力強くサポートするのがDXS Stratify®です。本ツールでは、薬効分類や地域別のマクロ分析に加え、製品別×施設・Brick別といった細かな分析も可能です。診療レセプトデータを用いれば医師単位までの分析も可能になります。さらに、単なるシェア把握にとどまらず、シェア値から競争環境における戦力量を導き出し、必要な活動量を算出してKPIにまで落とし込むことができます。

今回の分析はあくまでイメージですが、DXS Stratify®を活用すれば、全社戦略からエリア戦略、顧客アプローチまでを一貫してサポートするデータドリブンな意思決定が可能になります。新しい製品の上市にあたり、市場縮小期のゼロサムのゲーム型競争市場では、こうした全粒度での分析と行動計画こそが、これからの競争を勝ち抜く鍵となるでしょう。