多くの企業が導入しているBIツール

いまやBI(Business Intelligence)ツールは、業界を問わず多くの企業に導入されています。医薬品業界でも、販売データやCRMデータを集計・可視化し、KPIのモニタリングや営業活動の報告管理に活用されることが一般的になりました。Power BI、Tableau、Lookerなどのツールを使えば、ダッシュボード上で売上推移やターゲット施設の達成状況が一目で把握でき、データドリブンな業務が可能になります。

最近ではAIを搭載したものも登場

さらに近年では、こうしたBIツールにAI(人工知能)が搭載され始めています。自然言語での質問に対してレポートを生成する機能や、売上変動の要因を自動で抽出する要因分析機能、今後の予測を提示する時系列予測機能などが代表的です。これにより「データを見る」から「データから気づきを得る」へと機能が進化しています。

たしかに進化により機能性が向上していますが、果たしてそれだけでゼロサムの競合ひしめくゲーム型競争市場で勝つための意思決定ができるかといえば、そこには疑問が残ります。

市場環境が成熟期から縮小期へ

日本国内の医薬品市場はすでに成熟期を超え、縮小期に突入しつつあります。薬価改定の常態化、ジェネリック医薬品の浸透、新薬の開発難航、地域包括ケアによる医療提供体制の変化など、多くの構造的要因が市場の収益性を圧迫しています。ブロックバスター時代のように「やれば売れる」「全国均一に展開すれば成果が出る」といったビジネスモデルは、もはや通用しません。

企業の経営資源は限られ、競争は激化し、winner takes allの2極化が進んでいます。ここで問われるのは、「どこに集中し」「何を捨てるか」といった戦略的な選択です。

市場成長を前提としたモデルは機能しない

成長期には「活動量を増やせば売上も増える」という前提が成立していました。そのため、KPIによる行動指標や、PDCAサイクルによる行動管理が効果的でした。市場拡大を背景にどこに注力すべきかが曖昧でも、とにかく行動量で押し切れる時代だったのです。

しかし、市場が縮小に向かう現在、その前提は崩壊しています。競合他社と同じ顧客を奪い合うゼロサムゲームでは、リソースの分散はそのまま敗因につながります。重要なのは、勝てる場所を見極め、そこに集中投下する意思決定です。つまり、単に行動を管理するだけではなく、戦略的なターゲット設定とリソース配分の最適化こそが必要なのです。

⑤ KPI+PDCAは成長期の量を追求する手法

KPIによる定量的な管理やPDCAサイクルの運用は、市場が成長期にある際には非常に有効な手法でした。特にマネジメントの視点から見ると、行動量の最大化や現場における習慣化を促進するうえで大きな効果を発揮しました。ただし、これらはあくまでもSOV(Share of Voice)など量的指標を重視し、拡大する市場を他社よりも早く獲得することを前提とした運用であったことを忘れてはなりません。

市場が縮小する中で問われているのは、「どこを主戦場とするべきか」「どの顧客には注力するべきか」「自社だけの強み領域はなにか」という戦略上の判断です。PDCAは戦術レベルの改善には有効でも、戦略の選択には向きません。成長期に機能した手法をそのまま継続することは、むしろ戦力の分散や疲弊を招くリスクがあります。

⑥ BIツールとDXS Stratify®との決定的な違い(特許アルゴリズムの強み)

ここにおいて、BIツールとDXS Stratify®では決定的な思想の違いが存在します。

BIツールは、あくまで“見る”ためのツールです。データを整え、わかりやすく表示し、現場の動きを可視化します。一部のAI搭載型では傾向や異常値を自動で提示する機能もありますが、それらはパターン認識や予測に留まり、戦略判断までは踏み込めません。

一方、DXS Stratify®は「どこで戦うか」「誰をターゲットにするか」「どれだけリソースを割くべきか」といった戦略的意思決定を、特許取得済の独自アルゴリズムに基づいて導き出す“勝つための意思決定支援ツール”です。

このアルゴリズムは、Lanchesterの法則や市場シェア理論、Koopmanモデルを応用し、市場サイズ・競争地位・競争優位性の3軸によって顧客を分類。そこから集中・撤退・育成といった戦略オプションを自動で提示し、さらに各ターゲットに必要な戦力量(活動量)を定量的に算出し、KPIに落とし込みます。

そして何より重要なのは、このアルゴリズム自体が特許によって保護されており、他のBIツールやAIツールが模倣することは不可能であるという点です。
AIを搭載したBIツールがいくら進化しても、DXS Stratify®の「戦略を数式で導く」機能は、法的にも機能的にも代替できません。


結論:市場縮小期において必要なのは「見ること」ではなく、「選ぶこと」「捨てること」そして「必ず勝つ」ことです。
BIツールは過去と現在を見るツール、DXS Stratify®は未来の勝ち筋を選び抜くツールであり、そしてその心臓部を担うのが、唯一無二のアルゴリズムなのです。