現在の日本の人口減少は「危機的水準」であるにもかかわらず、それが社会的に“当たり前”として受け入れられ、危機感が麻痺していることこそが、より深刻な問題です。
❶ なぜ人口はこんなにも急激に減っているのか?
▶ 根本要因:少子化と高齢化の同時進行
- 出生数の継続的減少
→ 合計特殊出生率は1.26(2022年)→1.16(2024年見込み)と加速的に低下
→ コロナ禍をきっかけに「婚姻数」も激減し、その後も戻っていません。 - 死亡数の自然増加(高齢化の進展)
→ 団塊の世代が後期高齢者入りし、年間死亡数は160万人を超えました。
→ 高齢者比率は29%超、今後さらに進行(2040年には35%超予測)
❷ なぜ“危機的”なのに騒がれないのか?
▶ 理由1:数値が「徐々に」悪化するため、麻痺しやすい
- 急性ではなく慢性の危機であるため、日々の生活では実感しにくい
- そのためメディアも「ニュースバリューがない」と判断しやすい
▶ 理由2:直接の“犯人”がいない構造的問題
- 事故や災害と異なり、誰かを非難できるわけではない
- 少子化は個人の選択の結果であるため、政治が踏み込みにくい
▶ 理由3:政府の発信が極めて弱い(または曖昧)
- 「異次元の少子化対策」などの表現はあるものの、危機としての強調は避けられている
- 背景には、「不安を煽りたくない」「経済への悪影響を避けたい」といった配慮も考えられます
❸ 危機的でないのか? → むしろ最も深刻な国家リスク
- 防衛、安全保障、円安、物価高、災害対策、いずれも「人口前提」が崩れると成立しません。
- 2040年以降、1,000万人単位で生産年齢人口が消える未来が確定しており、
これはどの対症療法でも逆転できません。
✅ 結論:
日本の人口減少は「じわじわ進む構造的崩壊」です。
そして最大の問題は、この崩壊を社会全体が“静かに受け入れてしまっている”ことです。
危機の本質は「人口減少そのもの」ではなく、
この国に未来を描けなくなっている状態に、誰も声を上げなくなっている構造そのものです。
