様々な法的な保護や規制の多い医薬品業界は護送船団方式と呼ばれることがあります。

護送船団方式(Convoy system)とは、政府が特定の産業を保護し、過度の競争を避けて産業を育成・成長させる政策のことです。

市場が拡大する成長期であれば、共に成長し利益を分け合う護送船団的ビジネスは成立します。

しかし昨今では我が国も超高齢社会に突入し、社会保障費抑制の圧力も強まっています。

さらに様々な法的な保護や規制は同一化を招き差別化を無効にすることで競争環境はいずれにせよ厳しくなります。

本来、民間企業とは利潤を最大にすることが最たる目的であり、すべての民間企業は自由競争のもと、経営に対するあらゆる自己責任を担うことを前提に活動していくべき存在です。

これからの製薬企業は、自由競争のなかを勝ち抜く企業でなければ、世界的な競争の中で生き残れない時代となりました。

マトリクス分析法はパレート分析に競争環境を掛け合わせた分析方法です。

競合の弱点をピンポイントで攻撃するマトリックス分析法の功罪は、もし競合同士が同じくマトリクス分析法を用いれば血で血を洗うレッドオーシャンを引き起こす可能性があることです。