過去のようなブロックバスターを生み出すことが難しい昨今の医薬品ビジネスモデルでは、新薬だからといって既存市場への参入は簡単ではありません。
アンメットメディカルニーズが枯渇し、新薬への期待が得られない領域も増えつつあります。
その場合は新薬であっても既存市場から患者を奪わなければなりません。
成熟期から衰退期にある降圧剤市場を例にみてみると、既に治療指針が確定しており、クラス別の処方傾向が定まっています。
さらに細分化するとクラス内競争は既に終わりを迎え、同様に一強型市場を形成しています。
クラス内弱者の製品から自社製品への切替であれば着実に市場を獲得し、さらに1stチョイス製品との併用薬の位置づけが定着すればシェアを高めることも出来るはずです。
病院市場であれば一増一減により自社製品への切替が進むかもしれません。
しかしヒエラルキー型組織のヘルスケア業界では切替は簡単ではありません。
メールやホームページによる情報提供だけでは実現困難です。
人的要因としてのMRの存在が不可欠です。