「とても良いですね!」「面白い取り組みだと思います」「ぜひ頑張ってください!」
こんな言葉を聞けば、手応えを感じ、きっと売れると確信を持つことでしょう。
それ自体は悪いことではありません。むしろ、関心を持たれるだけでも一定の成果です。
しかし、その“好反応”が、購入や契約といったビジネスの成果に結びついたかと問われると、多くの場合、結果は「No」です。
実は、好反応と商談成立の間には深くて広い溝があります。
相手が褒めてくれるのは、あくまで“関心”レベル。
本当に顧客の心を動かすには、“検討”や“決断”といったステージに踏み込んでもらう必要があります。
■「褒める」と「買う」はまったく別の行動
人は面と向かって否定しづらいものです。とくに日本社会においては、好意的な表現が礼儀とされているため、建前の賛辞は日常茶飯事です。
だからこそ、「いいですね」の一言に安心せず、
次のような“能動的な問いかけ”が出たかどうかを確認しましょう。
「もう発売しているのですか?」
「値段はいくらですか?」
「どこで買えますか?」
「いつまでに納品できますか?」
これらが出ないのであれば、どんなに笑顔で褒められてもそれは「お世辞ゾーン」から出ていないということです。
■ なぜ褒めてくれるのに買わないのか?
- 失敗したくない(現状維持バイアス)
- 自社には関係ないと思っている(自分ゴト化されていない)
- 他に優先順位の高い課題がある(今ではない)
- 上司に説明できない(決裁を取る自信がない)
こうした見えない心理障壁を越えなければ、褒め言葉はいくら重なっても売上にはならないのです。
■ まとめ:評価されるのではなく、選ばれる存在へ
「いいですね」は賞賛ではなく、よそで売れるといいですね、にすぎません。
「欲しい」と言われ、「導入したい」と言われて初めて、ビジネスは動き出します。
好反応に満足せずに、その裏にある“買わない理由”を見極めること。
それが、本当の意味で売れる営業、選ばれる商品、信頼されるビジネスへの第一歩です。
