製薬企業の減収減益が続いていますが、医薬品卸においても同様に減収減益は問題になっています。

そんな中、2021年4月より、GSKがメディセオグループとの取引打ち切るとのニュースは衝撃的でした。

2019年にはノボノルディスクもメディセオとの取引打ち切りを発表しています。

加熱する値引き競争抑制のために割戻しを1次に含める動きも出ています。

製薬メーカーの思惑はどのようなものでしょうか?

減収減益で苦しい製品メーカーは、取引卸の減少によるコストの削減や流通経費の圧縮によるコストの削減を推し進めています。

ではコストカットさえ実現できればそれでよいのでしょうか?

製品メーカーはMS(卸)の力を借りなくても医薬品は売れると考えているようです。

確かに売れるとは思いますが、それが自社製品とは限らないのではないでしょうか。

なぜなら「競争市場には必ず競合が存在する」からです。

同一クラスの製剤であれば大きな違いはなく代替え可能です。

製品メーカーが卸をチェネルの一つとして選べるように、顧客も製品メーカーを選ぶことが出来ます。

競合との市場内における自社の競争優位性を担保しなければ、コストを優先した結果の戦力ダウンでは売上の低下を招きます。