マーケティング理論は世に溢れていますが、マーケティング戦略から実行プランへブレイクダウンする手法は意外にも明文化されたものが非常に少ないです。

そのせいでしょうか、マーケティング戦略との整合性に乏しい、とってつけたような実行プランが多いように感じます。

戦略は因果関係や相互作用を伴った、一連のストーリーであることが大切なポイントです。

そうでなければ、実行する営業担当者は、何のためにその活動を行う必要があるのか、その活動がどのような結果につながるのか理解できないまま実行することになります。

当然のことながら、納得度の低い指示は実効性も低くなります。

皆さんが思い当たるのはKPIではないでしょうか?

一月の顧客面会回数やWeb面談の回数、講演会への招聘人数など、数値による進捗状況がモニタリングされ、売上実績の良し悪しは、活動の実行状況の良し悪しと相関つけられ評価されます。

ハイパフォーマーと呼ばれるMRは、活動の意図を理解し、自らの判断で最適な行動が出来ますが、大部分のMRは活動の意図を正しく理解できない、あるいは納得度が低く自らの経験や感覚で行動する傾向にあります。

KPIはKGIを実現するために細分化されたタスクであり、実行することで顧客の行動変容を促すことがゴールです。

月に4回面談すれば処方が獲得出来る訳ではありません。

顧客の行動変容の進捗状況を見ながら必要な面談回数を相対的に決めることが必要不可欠です。

また顧客の行動変容のフェーズに応じて取るべき戦略は大きく異なります。

設定された数をこなすだけでは目的や目標を達成するために責任を持ち、積極的に行動しているとは言えないのです。