皆さんは「亀蛇宇宙図」をご存知でしょうか?

この世界は巨大な半球であり、その下では巨大な3匹の象が地球を支え、それを巨大なカメが支え、一番下ではとぐろを巻いた巨大なヘビが世界のすべてを支えている古代インドの宇宙観とされるものです。

象は「方位」を、亀は「未来」を、蛇は「時間」を表しているとも言われています。

人々は自分たちが暮らす地上のことは知っていてもそれを支える存在についてはあまり気を配ってはいません。

地上では日が昇りそして日沈み、陽が照り時に雨が降り、全てがダイナミックに動き続けています。

ビジネスにおけるこの「動」の存在がマーケティングです。

マーケティングプランに基づいて行動し変化を肌に感じながら成果につなげることに夢中になってしまうことも多いでしょう。

夢中になりすぎていつしかそれ自体が目的かのようになることは珍しいことではありません。

しかしマーケティングは目的を達成するための手段であって目的そのものではありません。

そのため目的達成に向かって手段が適切に機能しているか確認することを忘れてはいけません。

一方でそれを支える象や亀は「静」の存在です。

目的を達成するためには外部からの示唆や影響によって決める向かうべき方向性となる「指針」としての戦略がなければなりません。

戦略がなければマーケティングがいかに優れていたとしても戦いには勝てません。

戦略のないマーケティングはただのファンタジーです。

そして戦略には未来像となるビジョンとしての明確な目的が必要です。

ビジョンと戦略は一度定められた後には大きく変わることはありません。

目的とそこへ至る方向が簡単に代わっては道に迷ってしまうからです。

変わらないものが大切です。