現在の企業のプロモーション戦略は、顧客の満足向上に軸足が置かれています。

しかし、顧客ニーズの多様化は、何をもってして満足とするか多種多様となり、全てに応えることはとても難しくなっています。

コトラーのマーケティングに表されるように、精神的な満足は概念としては理解できますが、実際に理解することは不可能に近いと言えます。

顧客個々により異なる満足感をコントロールするには、期待を満足に対し有効に作用させる「期待値コントロール」が不可欠です。

事前に顧客が何を期待しているのかを認識していれば、満足をコントロールすることは可能と考えられます。

期待値コントロールとは相手の期待値と自身の状況を踏まえて、期待値のレベルをコントロールすることです。

プロモーション戦略に置き換えると、製品特性についてついついマイナスポイント修正方式で、特に競合製品に対して劣位性を見せたくないという心理が働きます。

しかし実際には大きな製品特性に違いが無ければ期待して処方した医師にとって期待外れの結果となり信頼を失いかねません。

さらに多くの製品特性を一度に訴求することは差別化戦略を無効化してしまいます。

継続的に成果を上げるために、期待値コントロールにチャレンジしてみてください。